Instagram LINE 048-714-5181 WEB予約

About
Medical Treatment診療案内

潰瘍性大腸炎診療

腸に炎症を来す疾患を「炎症性腸疾患」と言い、「潰瘍性大腸炎」や「クローン病」があります。厚生労働省の難治性疾患克服研究事業の特定疾患に指定されている、一般的に「難病」と言われるています。適切な治療をして症状を抑えることができれば、健康な人とほとんど変わらない日常生活を続けることが可能です。

•もともとは欧米で多い疾患と言われていましたが、食生活が欧米化する昨今、日本でも急激に患者数が増えています。日本では、約22万人の潰瘍性大腸炎の患者さんがおり、右肩上がりで患者数が増えております。

•発症は若年から高齢者まで発症しますが、男性は20歳前半で、女性は20歳後半が発症ピークです。全体の9割が軽症から中等症です。

原因

潰瘍性大腸炎の原因ははっきりわかっていませんが、大腸粘膜を白血球が攻撃するなど、自己免疫疾患が関与しているのではないかといわれています。そのほか、遺伝的要因、食生活、腸内細菌叢の変化などの関与も指摘されています。

症状

軽症例では血便を伴わないが、重症化すれば、水様性下痢と出血が混じり、滲出液と粘液に血液が混じった状態となることもあります。他の症状としては腹痛、発熱、食欲不振、体重減少、下痢、腹部不快、頻便、体重減少、貧血があります。その他にも、腹部膨満、食欲低下、残便感や便切迫感などもあり症状は多彩です。

炎症の範囲で大きく3つのタイプ分けがされており、「全結腸炎型」「左側大腸炎型」「直腸炎型」があります。

診断

【診断の基準】

A)臨床症状

持続性または反復性の粘血・血便、あるいはその症状が現在も続いている、過去に現れたことがあることを確認します。

B)①内視鏡検査

ⅰ)粘膜はびまん性におかされ、血管透見像は消失し、粗ぞうまたは細顆粒状を呈します。さらに、もろくて易出血性(接触出血)を伴い、粘血膿性の分泌物が付着しています。
ⅱ)多発性のびらん、潰瘍あるいは偽ポリポーシスを認めます。
ⅲ)原則として病変は直腸から連続して認めます。

②注腸X線検査※現在は上記の内視鏡検査での診断するケースが多いです。

ⅰ)粗ぞうまたは細顆粒状の粘膜表面のびまん性変化
ⅱ)多発性のびらん、潰瘍
ⅲ)偽ポリポーシスを認め、その他、ハウストラの消失(鉛管像)や腸管の狭小・短縮が認めます。

C)生検組織学的検査※基本は内視鏡検査下での組織採取にて行います。

活動期では粘膜全層にびまん性炎症性細胞浸潤、陰窩膿瘍、高度な杯細胞減少が認められる。いずれも非特異的所見であるので、
総合的に判断する。寛解期では腺の配列異常(蛇行・分岐)、萎縮が残存。上記変化は通常直腸から連続性に口側にみられます。

その他感染性腸炎などを鑑別するために便培養検査なども行います。このよに、潰瘍性大腸炎の診断には各種検査が欠かせません。
検査には心理的・身体的負担をともなうものもありますが、正しい診断と適切な治療のために、必要な検査を受けましょう。

治療

重症度に応じて対応が必要です。軽症から中等症はまず外来で内服治療を行っていきます。
症状を我慢して重度の貧血を来していたり、劇症タイプの場合は入院での治療が必要となるケースもあります。

潰瘍性大腸炎の多くは寛解(症状が落ち着いている状態)と再燃(症状が悪化している状態)を繰り返します。
未だ、完治させる治療法が見つかっていないため、適切な治療を継続することで再燃をコントロールし、寛解を維持することが重要です。

また、現在は症状のみだけで目標にするのではなく、「粘膜治療」を目標とする治療が重要とされています。「粘膜治癒」とは内視鏡観察時の大腸粘膜の病変が治まった状態のことを言い、「粘膜治癒」は「内視鏡的寛解」とも呼ばれます。粘膜治癒していることで、再燃しにくくなったり、再燃時の重症化しにくいことも分かってきています。また、粘膜治癒は、発がんのリスクも軽減すると考えられています。

​​粘膜治癒の判断には内視鏡が不可欠ですが、毎回内視鏡検査を実査には困難なので、便中カルプロテクチンやロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)などのバイオマーカーを活用します。

便中カルプロテクチン

炎症性腸疾患(潰瘍背大腸炎およびクローン病)と診断された患者さんで、3か月に1度の頻度で医療保険で検査ができます。採取して便を提出するのみなので、内視鏡より簡便で費用も抑えられます。臨床床性能試験において内視鏡的重症度との相関性が認められており、粘膜治癒を判定できる可能性が報告されています。 便中カルプロテクチンについて

ロイシンリッチ α2グリコプロテイン(LRG)

同じく炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の活動期の判定を補助する新しい分子マーカーです。潰瘍性大腸炎において、臨床指標(CAI:ClinicalActivityIndex)、CRP及びLRGの組み合わせは、活動期の判定補助に有用です。血液検査で測定でき、炎症性腸疾患の患者さんのみに、3か月に1度の頻度で保険適応となりました。 LRGについて

治療により症状が軽快しても自己判断で治療をやめるのではなく、医師の指示のもと毎日の服薬を欠かさないことが大切です。

【薬物治療】★当院で行える治療

★5ASA(アミノサリチル酸)経口剤・局所製剤
★経口抗α4インテグリン製剤
★ステロイド/ブデソニド経口・フォーム製剤
★免疫調整剤(アザチオプリン)/免疫抑制剤(タクロリムス)
★生物学的製剤
★JAK阻害薬

【その他】

・血球成分除去療法
・手術

厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業

「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」

潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針


http://www.ibdjapan.org/pdf/doc15.pdf

治療薬について

・経口抗α4インテグリン製剤(カログラ®)

1回8錠1日3回 1日24錠
最長6か月まで 再開までの休薬期間は8週

・プレドニゾロン(プレドニン®)

経口1日30㎎~40㎎ 3か月をめどに中止

・ブデソニド(コレチメント®)

1日1回1錠
8週を目安に必要性を検討

・生物学的製剤

抗TNFα抗体(インフリキシマブ・アダリマブ・ゴリムマブ)
抗α₄β₇インテグリン抗体(べドリマブ)
抗IL12/23抗体(ウステキヌバブ)
抗IL23抗体(ミリキズマブ)

・JAK阻害剤

フィルゴチニブ
トファチニブ
ウパダシチニブ

・生物学的製剤

インフリキシマブ(レミケード®)
アダリマブ(ヒュミラ®)
ゴリムマブ(シンポニー®)
べドリマブ(エンタイビオ®)
ウステキヌバブ(ステラーラ®)
ミリキズマブ(オンボー®)

・JAK阻害剤

フィルゴチニブ(ジセレア®)
トファチニブ(ゼルヤンツ®)
ウパダシチニブ(リンヴォック®)

潰瘍性大腸炎 専門外来(日曜日開院|浦和区 みんなの内科)

■ 潰瘍性大腸炎の診療、日曜日も行っています

みんなの内科では、毎月第1・第3日曜日(完全予約制)に潰瘍性大腸炎の専門外来を行っています。

「平日は仕事があって通院できない」
「症状が落ち着いているから、少しくらい我慢してもいいか」
「病院に行くタイミングがわからない」

このようなお悩みを持つ患者さんのために、働く世代でも通院しやすい体制を整えました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 潰瘍性大腸炎とは
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる疾患です。
厚生労働省の指定難病(難病法における指定難病)に指定されており、日本国内の患者数は約22万人(2021年度)にのぼります。

【潰瘍性大腸炎の主な症状】
・血便・粘血便
・下痢・頻便(1日に何度もトイレに行く)
・腹痛・腹部不快感
・体重減少・倦怠感
・発熱(活動期)

症状が軽い時期(寛解期)と、症状が強くなる時期(活動期・再燃期)をくり返す「再燃緩解型」の経過をたどることが多く、「治った」と思って受診をやめてしまうことが、再燃や合併症リスクにつながります。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 「症状がないから大丈夫」は危険です
─ 大腸がんリスクと定期管理の重要性
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

潰瘍性大腸炎は、適切な治療と管理を継続することが非常に重要な疾患です。

◆ 大腸がんリスクについて

潰瘍性大腸炎の罹患期間が長くなると、大腸がんの発症リスクが上昇することが複数の研究で示されています。

・罹患後8〜10年で大腸がんリスクが一般人口より上昇し始める
・罹患後20年では約8倍、30年では約19倍のリスク上昇が報告されています
(Eaden JA et al., Gut. 2001)
・特に全大腸炎型・長期罹患・持続的な炎症活動性がある方はリスクが高い

「症状がないから放置する」「我慢して通院しない」という状態が続くと、炎症が静かに進行し、気づかないうちにがんリスクを高める可能性があります。

症状の有無にかかわらず、定期的な受診と内視鏡による大腸がんサーベイランスが国際的なガイドラインで推奨されています。
(日本消化器病学会「潰瘍性大腸炎診療ガイドライン2020」)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 若い世代に多い疾患だからこそ、
「通いやすさ」が治療継続のカギです
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

潰瘍性大腸炎は、10〜30代の若年層に多く発症する疾患です。
発症のピークは20〜24歳とされており(厚生労働省難病情報センター)、多くの患者さんが学生・社会人として活動しながら病気と向き合っています。

しかし現実には、

・仕事が忙しくて平日の通院が難しい
・症状が落ち着いているため、受診の優先度が下がってしまう
・「また再燃したら行けばいい」と先送りしてしまう

という声を多く聞きます。

潰瘍性大腸炎は「完治」ではなく、疾患と長くつきあいながら寛解を維持していく「伴走型」の治療が必要です。だからこそ、通院のハードルを下げることが、治療継続・再燃予防につながります。

みんなの内科では、仕事をしながら治療を続けたい方が通院しやすいよう、日曜日に専門外来を開設しました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ こんな方はご相談ください
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

✓ 潰瘍性大腸炎と診断されているが、平日は通院できていない
✓ 症状が落ち着いていて、受診が途切れてしまっている
✓ 薬の飲み方や副作用について相談したい
✓ 再燃のサインが出てきた気がする
✓ 大腸がんのリスクや定期検査について知りたい
✓ 今の治療が自分に合っているか見直したい
✓ セカンドオピニオンとして意見を聞きたい
✓ 難病申請・医療費助成の手続きについて相談したい


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 潰瘍性大腸炎の治療について
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

潰瘍性大腸炎の治療目標は、「寛解の導入と維持」「粘膜治癒」「QOL(生活の質)の向上」です。
(日本消化器病学会ガイドライン2020)

【主な治療法】
・5-アミノサリチル酸製剤(メサラジンなど):軽症〜中等症の基本薬
・ステロイド:再燃・活動期の寛解導入
・免疫調節薬(アザチオプリンなど):寛解維持
・生物学的製剤(抗TNF-α抗体、JAK阻害薬など):中等症〜重症・難治例

近年は、生物学的製剤や分子標的薬の登場により、以前は難治とされていた症例でも高い寛解率が得られるようになっています。

「今の治療で本当に良いのか」「新しい薬について知りたい」という方も、お気軽にご相談ください。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 潰瘍性大腸炎と上手につきあうために
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

潰瘍性大腸炎は、確かに「一生つきあう病気」です。
でも、適切な治療と定期的な管理を続けることで、多くの方が症状をコントロールしながら仕事・学業・日常生活を送ることができています。

「我慢する」のではなく、「うまくつきあう」ことが大切です。
そのために、私たちが伴走します。

症状がある方も、寛解中で経過観察中の方も、まずはお気軽にご相談ください。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 診療日時・アクセス
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【潰瘍性大腸炎 専門外来】
毎月 第1日曜日・第3日曜日

みんなの内科(埼玉県さいたま市浦和区)

※ 初診・再診どちらも受付しています
※ 難病医療費助成制度に関するご相談もお受けしています